阪神ドラフト5位の最速149キロ右腕の東洋大・村上頌樹投手(4年=智弁学園)が、今季最終戦の前、現在の心境を話した。村上は今秋9月22日の開幕戦の中大戦で先発するも4回で降板。右前腕肉離れと診断され、ベンチを外れていた。

現在のケガの状況は、キャッチボールができる程度まで回復し、全体練習にも参加。「今も、投げられなくてウズウズしています。まずは、新人合同自主トレに合わせて調整したい。完全な状態で臨めるようにしたいです」と話した。

4年、最後の年はコロナで春のリーグ戦は中止に。秋のリーグ戦は1試合のみの登板。悔しい1年になった。「チームから離れて申し訳ない。残念ですし、チームの力になりたかったという気持ちはあります」と、悔しさをにじませた。

この思いはプロで晴らす。阪神に指名されたことについて「期待を裏切らないように。結果を残していきたい」と前を向いた。対戦したい相手には高校の先輩、巨人・岡本を挙げ「三振を取りたい」と前を向いた。「投手なら誰にも負けたくない。昨年の大学選手権で負けた森下さんにも次は勝ちたい。絶対に勝ちたい。先輩でも同じです」。村上の言葉に力がこもった。

高校3年春のセンバツでは、智弁学園のエースとして優勝投手に輝いた。今、プロ野球選手として、再び甲子園に戻る。「(甲子園は)高校でも経験させてもらいましたし、原点に戻り挑戦者の気持ちでいけます」。新たな村上の野球人生が始まる。

村上は、仲間たちのプレーにスタンドから声援を送りながら、この悔しい思いはプロで晴らす、と神宮球場で誓った。