球界のエースを目指す。巨人育成4位の横浜・木下幹也投手(18)が26日、都内のホテルで支度金300万円、年俸360万円で仮契約(金額は推定)。初のジャイアンツアカデミーから巨人入りした選手となった右腕の背番号は「018」に決まった。「聞いた瞬間うれしかった。『018』の『0』を取れるように」と力を込めた。

185センチの長身から角度のある最速147キロの直球を投げ込み、カーブ、スライダー、カットボール、スプリット、チェンジアップを操る。将来性抜群で、榑松スカウト部次長は「日本球界のエース菅野を目指してほしいと思って018。スケールの大きな2桁勝てる投手になってほしい」と期待した。

西武松坂、楽天涌井などのエースを輩出した横浜高校で3年間腕を磨いた。現在指揮を執る同校OBの村田監督は涌井と同期。「投げる時に背中が丸まってしまう」という癖を抱えていた木下は、同監督の助言でピンと背筋を伸ばす涌井のフォームを参考に課題克服に励んだ。

昨年の冬に、同校を訪れた涌井からは「プロに行ったら1年目は体作りとかじゃなくて、1年目からはい上がれるように準備していけ」と言葉をかけられたという。「『とにかく走ってた』って。指導者で同年代の方たちがいっぱいいるのでそういう話はよく聞きます」と刺激を受け、自身も毎日走り込んでいる。先輩の金言を胸にプロの門をたたく。【久永壮真】