「村ニイ」が「ゴリ」に親身な助言を送った。オリックス村西良太投手(23)が29日、大阪市内の球団施設で、近大の1年後輩にあたる阪神ドラフト1位・佐藤輝明内野手(21)に、プロの投手についてアドバイス。「プロは縦の変化球を使っての攻め方がうまい。そこに注意して準備していけば」と、即戦力と期待される後輩を側面支援だ。

投手と野手とポジションは違うが、2人は「テル、またはゴリ」(村西)「村西さん、または村ニイ」(佐藤輝)と呼び合う間柄。近大時代は連れだって食事に行き、「ぼくがごちそうしていました。食べ放題ですが」と先輩は後輩を大事にし、後輩からは慕われていた。

「プロで対戦したい投手は?」と問われた佐藤輝が挙げた名前は、村西だった。近大時代も紅白戦で、真剣勝負を演じた。村西は直球勝負を挑んだが「センターにきれいにはじき返されてました。ホームランにされた記憶はありませんが」と明かす。来年以降にプロでの対戦がかなえば「変化球で勝負するつもりです」。マウンドから見た打者・佐藤輝の印象は「低め(の変化球)にはうまく対応していました」。あとは、プロのバッテリーの縦の変化球を使った組み立てにどう対処していくか。佐藤輝をよく知る先輩ならではのアドバイスだ。

村西自身も、縦の変化取得に取り組もうとしている。プロ1年目の今季は4試合で0勝1敗。鏡視下右肘頭骨棘(こっきょく)切除術、骨接合術を受けたことが、10月1日に球団から発表された。来年2月の春季キャンプ中のブルペン入りを目指し、今はリハビリ中。全快すれば「スプリット、チェンジアップを身につけたい」と新たな武器を模索する。佐藤との対戦が実現したときには「三振を取りたいですね」と村西。新球が三振奪取の武器になる。【堀まどか】