特打に特守に大ハッスルだ。阪神糸井嘉男外野手(39)が25日、1軍キャンプで若手に交じって志願のフルメニューを完走した。練習後は「ちょっと疲れた…。ちょっと後悔してる…ウソです(笑い)」とニヤリ。昨季苦しんだ右膝痛の回復を猛アピールした。

まずは外野特守に参加。30分間打球を追いかけ「入ったらアカンところに入ってもうた」と照れ笑いだ。打ってもベテラン、助っ人勢用のランチ特打ではなく、ドラフト1位佐藤輝らと通常の特打を敢行。107スイングで柵越え12本を披露し、状態良化を問われて「もちろん」と即答した。

21日広島戦で虎移籍後最速の初実戦をクリア。23日DeNA戦は志願して途中出場。今後は27日中日戦にDHでスタメン出場し、28日ヤクルト戦で実戦守備を解禁する見込みだ。外野のレギュラー争いでは、同じ左打者の高山、佐藤輝が結果を出し続けている。井上ヘッドコーチは「『テル効果』じゃないけど。刺激を受けているのかな」と“超人”の姿勢に納得顔だ。

この日は「まさか400球ぐらい捕るとは思わんかった」と笑わせながら、偽らざる本音も吐露した。「調整とか言ってられない立場なので。アピール…。自分に勝ちたいですね」。背水の覚悟を胸に、チーム最年長が熱い。【佐井陽介】