広島佐々岡真司監督(53)がドラフト1位栗林良吏投手(24=トヨタ自動車)のリリーフ起用を明言した。

沖縄キャンプ最終実戦となった日本ハムとの練習試合(名護)で適性テストとして9回を託し、右腕も注文通りの3人斬りで応えた。指揮官は同3位大道温貴投手(22=八戸学院大)も守護神候補に挙げている。

沖縄キャンプを3月1日で打ち上げ、ここからポジション争いが激化する。

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栗林が試合のラストを締めくくった。6点リードの9回に登板し、先頭の清宮を「三振を取りにいった」と低めのフォークで空振り三振に仕留めると、鶴岡は直球で押し込んで右飛。最後も樋口を真っすぐで右飛に打ちとり、ピシャリと3人をねじ伏せた。ただ、ボール先行の内容だっただけに「思った通りにできなかった。反省の方が今日は多いです」と右腕に笑顔はなかった。

キャンプで登板した対外試合3試合はいずれも1回を無安打無失点。即戦力ぶりを示した。これまで起用法について明言を避けてきた佐々岡監督は「今日は適性を見たかった。後ろで投げる以上、そこを目指してほしいという中で、9回を投げさせた」と抑えのテストだったと説明。ドラフト2位森浦大輔投手(22=天理大)、同3位大道と合わせたルーキー3人には中継ぎでの起用を伝えたとも明かし「後ろの層が課題だった。3人を後ろに回せば厚くできる」と力を込めた。

開幕守護神へ向けた争いは熾烈(しれつ)を極める。昨季19セーブを挙げ、現在は2軍調整中のフランスアを筆頭に、指揮官が前日2月27日に抑え候補に挙げた大道もいる。そんな環境でも、栗林はお互いを高め合えると歓迎した。「大道だけでなく、森浦も、矢野も活躍している。同期の活躍は刺激になるし、自分の原動力になっている。大道に負けたくないというより、同期全員で1軍に残りたい。もちろんライバルだけど、いい仲間としてやれている」。

まず目標に掲げていた「1軍キャンプ完走」はクリアした。周囲のサポートに感謝し「周りの人に支えられて、自分のやりたいことが1カ月しっかりできて、いい調整ができた。ここからはしっかり競争に勝って、自分の力で1軍に残れるようにしたい」と闘志を燃やした。開幕1軍、そして勝ちパターン入りへ、ここから本番モードに突入だ。【古財稜明】

▽広島長野(6番DHで先発し、2回に実戦2試合目で左前へ今季初安打)「広島に帰ってからは気温も下がるだろうし、しっかりと開幕に向けて調整したい」

▽広島中村奨(8回1死二塁、代打で宮西から右中間を破る適時三塁打)実績のある投手から打てたのは自信になる。これを続けていきたい。

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