チームは4冠、自らは3冠を目指す。東京6大学野球秋季リーグ戦は19日に開幕。通算10本塁打でドラフト上位候補の慶大・正木智也外野手(4年=慶応)が高い目標を掲げた。「チームはリーグ戦優勝、神宮大会優勝で春秋4冠。自分自身は、春は2冠だったので、秋こそ3冠を取りたい」。今春リーグ戦、全日本大学選手権に続き、秋リーグ、神宮大会も制す。そのためにもバットで引っ張る。

カギは、高め攻略だ。今春は、ともに自己最多の4本塁打、12打点はリーグトップ。ただ、打率は同26位の2割5分7厘にとどまった。「高めの甘い球を見逃すことが多かった」と全日本選手権後、対策に着手。夏のオープン戦をへて「成果を感じています。打率にも、ホームランにも、つながる」と手応えがある。本塁打、打点は今春以上、打率も自己最高(3年秋の3割7分8厘)更新を狙う。守備は今春の一塁から、本職の外野(右翼)に戻る。

コロナ禍により、当初の開幕が1週間遅れた。さらに台風14号の接近を受け、17日の時点で、18日から19日開幕へ延びた。待ち遠しい限りだが、堀井哲也監督(59)が「選手には大きなモチベーションだし、私もチャレンジしたい」と話す4冠への戦いは、もうすぐだ。【古川真弥】

 

<東京6大学の主なドラフト候補>

◆慶大・森田晃介投手 リーグ通算8勝右腕。安定感ある。

◆法大・三浦銀二投手 リーグ通算10勝右腕。最速150キロ。今春慶大戦でノーヒットワンラン。

◆法大・山下輝投手 リーグ通算4勝左腕。1年時の肘手術へて今春初完投の大器。

◆早大・徳山壮磨投手 リーグ通算8勝右腕。最速151キロ。

◆早大・西垣雅矢投手 リーグ通算6勝右腕。フォークが武器。

◆早大・岩本久重捕手 今春は4番で3本塁打。攻守の要。

◆明大・丸山和郁外野手 50メートル5秒8の足で守備範囲広い。打力も上昇。