北の大地で恩返しだ。日本ハムからドラフト8位指名された京産大・北山亘基投手(22)が21日、京都市内の同大学で指名あいさつを受けた。緊張した面持ちで日本ハム大渕スカウト部長、熊崎担当スカウトと対面し「これからプロに向けてしっかり準備していこうと思いました」と話した。

退任する恩師へ、最高のプレゼントを贈った。オリックス平野佳らを育てた名将、勝村法彦監督(64)は19日の秋季リーグ最終戦を最後に勇退。主将として厳しく育ててもらうなど4年間、指導を受けた。「あらゆる面でお世話になった。最後の年に指名を受けて、喜んでもらえてよかった。長くプレーできる選手になって、1年でも長く監督に喜んでもらいたい」とプロでの恩返しを誓う。指名あいさつを見守った勝村監督も「ラストシーズンでプロになってくれてうれしい。1日でも早く階段を上がって活躍してくれたら」と笑顔で祝福した。

武器は最速153キロの直球で、大渕スカウト部長は「150キロを投げる選手はたくさんいるが、彼の場合は質がいい。大卒だが今後2、3年の伸びしろに期待している」と潜在能力を評価した。北山も「まだ線が細いので、まずはフィジカルを強化して1日でも早く1軍で活躍したい」と意気込んだ。下位指名となったが「同じスタートラインに立てば横一線だと思って、同期に負けないように頑張ります」と闘志を燃やす。北の大地で躍動し、恩師へ吉報を送り続ける。【小林憲治】