ベテランの教えを胸に、正妻を奪い取る。広島坂倉将吾捕手(23)が22日、マツダスタジアムで自主トレを公開。12日から約1週間、楽天炭谷と自主トレを行ったことを明かした。「炭谷塾」で課題のスローイングを矯正し、捕手でのレギュラー獲得を狙う。

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今季こそ、正捕手の座をつかみとる。楽天炭谷と2年ぶりに合同自主トレを行い、坂倉は「いっぱい(話を)聞けた。どうなるから失敗する、成功するというのも説明してもらったので良かった」。昨季は捕手の先発53試合に対し、一塁での先発は57試合を数えた。「勝負したいのはキャッチャー。キャッチャーとしてレギュラーを取れるように」と、改めて扇の要への意欲を示した。

自分に足りない部分は自覚している。昨季、リーグで4番目に多い36盗塁を許した。「スローイングが課題。どうしても(走者を)殺したい、刺したいと思うと慌ててしまうのが悪い癖だと思う。まずはしっかり正確に投げることを第1テーマにして」。経験豊富な炭谷に教えを請い、スローイング向上への手応えはある。「モヤモヤはなくなった。良い方向にいってると思う。あとは実戦にもっていって、確率を上げられるか」。昨季47試合でスタメンマスクをかぶった会沢との正捕手争いは、早くも火花が散っている。

この日、室内で行ったフリー打撃では快音を連発。スイングの速さにも、体の仕上がりの良さをにじませた。「思ったより体は動けている。まだ若いですし、しっかりやっていきたい」。昨季3割1分5厘でリーグ2位の打率を残した坂倉が、今季は扇の要、チームの要として躍動する。【前山慎治】