楽天ドラフト2位安田悠馬捕手(21=愛知大)が目標の「4番捕手」へ、スタートを切った。ウオーミングアップを終えるとブルペンへ。松井裕や早川ら、主力投手たちの球を受けた。守護神の直球の力強さに驚きながらも、ミットの芯で捕球を続けた。早川に対しては直球の回転が良くないと「シュートしました」と堂々と申告。物おじせず、初日から先輩たちとコミュニケーションを取った。

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捕手として一仕事を終えるとバットを持ってグラウンドへ向かった。フリー打撃64スイング中、柵越えは17本。甘い球を逃さずライナーで一直線にスタンドへ運び、電光掲示板に直撃させる推定140メートル弾も放った。持ち前のパワーを存分に披露した一方で、外角は無理に引っ張らず鋭い打球を左翼へ運ぶなど、技術もアピールした。

インパクト十分のデビューだったが、安田に納得の表情はない。打球をあまり確認しておらず「30点ぐらい。打球が上がらなかったので、100%という手応えはない」と自己採点は辛口。ルーキー野手では唯一の1軍スタートで、先輩たちからの視線に打席で思わず力んでしまった。それでも石井GM兼監督は未来の大砲候補に「消極的にならずに、結果を求めるあまりに小さくならないようにというのは気をつけてあげたいし、気をつけてほしい」とエールを送った。潜在能力の高さは間違いない。先輩の背中を追いながら、チームの柱に成長する。【湯本勝大】

 

○…楽天ドラフト2位安田悠馬捕手のキャンプ初日をコーチ陣はどう見たか。光山バッテリー兼守備戦略コーチは、捕手としての能力を「キャッチング自体は太田が入ってきたよりはマシかな」と評価した。

ブロッキングやスローイングなど課題はあり、まずはしっかりミットを止めて捕球することを徹底させる。立花打撃コーチはフリー打撃でのスイングを絶賛。ソフトバンクでの指導経験から「柳田が入ったときと同じような感じ」と球界を代表するスラッガーと比べた。将来的には“捕手版ギータ”の可能性も感じさせる。