楽天島内宏明外野手(32)が、値千金のサヨナラ3ランを放った。同点の9回、日本ハム鈴木の直球を右翼スタンドへ豪快にたたき込んだ。5月13日西武戦以来となる今季4号は、自身初のサヨナラ弾。初の快音に表情をほころばせた。

チームは連勝で、ソフトバンクから首位奪還。4番が一振りで試合を決めた。

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ここで島内。同点で迎えた9回2死一、二塁で、4番に打席が回ってきた。カウント2-2。鈴木の内角132キロ直球を捉えると、右翼席へたたき込んだ。相手は横手や下手から投げ込む変則タイプ。「下からくるのでなかなか打つのが難しいのですが、なんとか自分のポイントで打つことができたので良かったです」。納得顔で振り返った。

サヨナラ本塁打はプロ入り初。「最高です!」とあふれる喜びを抑えきれなかった。ダイヤモンドを笑顔で回り、本塁付近で水を持って待ち構える仲間たちを見つけ、さらに破顔。歓喜のウオーターシャワーを全身で浴びた。

この日は3年ぶりの岩手開催。来年に閉鎖が決まっている岩手県営野球場では最後のプロ野球となった。楽天を待ち焦がれたファンたちへ、サヨナラ勝利と首位再浮上をプレゼント。お立ち台では「最高です! 良かったと思います。ありがとうございます!」とスタンドを見渡した。

21日は秋田、この日は岩手。東北2連戦で連勝を飾った。直前のソフトバンク3連戦は3連敗だっただけに、石井GM兼監督も「3つ負けた後に2つ勝ったのはすごく大きいかな。ここで1勝1敗だと流れがもうちょっと来ない感じになる。流れがいい感じになる」とうなずいた。次は24日から楽天生命パークで西武との3連戦。東北各地で呼び込んだ運気に乗じ、仙台で首位固めに挑む。【湯本勝大】

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