楽天は先発全員の17安打11得点と打線に火が付き、首位ソフトバンクに2・5ゲーム差に迫った。ロッテ22回戦(ZOZOマリン)で、相手先発のロメロを早々に攻略。小深田大翔内野手(26)の先制三塁打や犠飛で畳みかけると、島内宏明外野手(32)は4安打するなど快音がやまなかった。順位は依然4位だが、上位を射程圏内に捉えている。

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小深田が流れを引き寄せた。1回無死一塁、真ん中に入った直球を捉えた。打球は中堅手の右横を抜ける。一走西川が一気に生還。プレーボールから9球で早くも1点をもぎ取った。「場面、場面で役割がある。あそこはつなぐ意識でいました。タイムリーになってよかったです」。2回1死満塁でも犠飛で3点目を加えた。

ロッテ・ロメロはストライクとボールがはっきりしていた。皆が徹底して低めを我慢し、ミスショットを仕留めた。一振りの積み重ねは4回に大きな流れを生んだ。左手首骨折から復帰したギッテンスには来日初打点が付き「先日の初ヒット、今日の初打点と何でも1つめが大事。それが出たからこれからは落ち着いてプレーできるね」と笑顔。鈴木大は「みんなの流れに乗らせてもらった」、渡辺佳は「爪痕残します」と、次々続いた。打者一巡の7安打6点。この回で先発全員安打を達成した。

本塁打もあれば、犠打やバスターもあった。石井GM兼監督が「バッターがうまく序盤に塁に出て(相手の)ペースを乱せた。そこが一番大きかった」と言ったように、大技、小技で揺さぶった。前夜の3安打0封負けを雪辱する爆発力を見せた。

貯金4。順位は変わらないが首位との差は2・5ゲームに縮まった。4安打1打点でリーグ最多安打をひた走る島内は「昨日悔しかったので勝ててよかった。そこ(個人タイトル)は全くこだわってない。明日も試合があるので、見に来てください」とファンに呼びかけた。残り29試合。混パで勝ち試合を、1つでも多く見せる。【鎌田良美】

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