楽天が連敗を3で止め、CS圏内の3位に再浮上した。先発した辛島航投手(31)がテンポよく日本ハム打線を7回無失点に抑えて6勝目。打線も5回に山崎剛志の先制適時打などで2点。8回には辰己の11号ソロなどで4点を追加した。

負ければ9年連続V逸が決まる瀬戸際で投打がかみ合った。

石井一久GM兼監督(49)は「山崎、小深田というところがいい打撃をしてくれた。あそこ(5回)で2点が入って大きかった。辛島的にも、さぁもう1回って踏ん張れる2点だったなと思います」と、1、2番の活躍をたたえた。

さらに辛島については「単純にピッチングが楽しそうに見えますよね。あの、楽しくない…本当は(笑い)。僕から見ると楽しそうに見える。その楽しそうに見えるところっていうのは、彼の特長である緩急というところの、恐れることなくゾーンの中へしっかりと投げて。また、今日はチェンジアップの軌道がすごく良かったので、真っすぐもより効いたのかなと。交流戦前後、彼が復帰登板して何試合か経った、それくらいの感じのピッチングをできたんじゃないかなと思います」と、投球内容をほめた。次週も日曜日に試合があり、辛島の次回登板については「あるかもしれないです。まだ、その先、すごい先のところまで考えてないので」と話すにとどめ、、CS進出へ目の前の試合を勝ち続けることだけを誓った。

これで、24日に順位が入れ替わっていた西武を勝率でわずかに上回ってゲーム差なしの3位に再浮上した。

○…山崎が負けられないチームに先制点をもたらした。5回1死二塁でプロ初登板の日本ハムドラフト7位松浦から左中間を破る先制適時二塁打。「先制点を取れて良かった」と笑顔を見せ、続く小深田の適時三塁打で2点目のホームを踏んだ。打線は4回まで同1位達と同5位畔柳に抑えられて無得点。高卒新人リレーに苦しんだが、敗れれば9年連続V逸が決まる1戦で意地を見せた。

▽楽天小深田(5回にルーキー松浦から適時三塁打を放つなど3安打2打点)「(松浦は)真っすぐが強かったので、しっかり強いスイングができるように心がけて打席に入りました」

▽楽天山崎(5回に決勝打となる先制適時二塁打)「前の2打席で感覚がよかったので、ランナーをかえそうという意識でいました」

【ニッカン式スコア】25日の日本ハム-楽天戦詳細スコア