楽天は、最短で29日にCS進出の可能性が完全消滅する。3位西武との直接対決で、今季16度目の0封負け。先発岸を援護できなかった。3回に1死満塁のチャンスをつくったが、2番小深田が2球目を打ち上げて二飛。続く浅村は空振り三振。西武今井から4安打4四死球。走者は出したが打線がつながらず、石井GM兼監督は「ワンチャンスをいかせなかったところが、0点で封じ込められた部分」と唇をかんだ。

岸は8回114球で5安打1失点。力投を続けていただけに、打線が応えたかった。指揮官は「結果として勝たせてあげられなかったというのは申し訳なかったと思います」とベテランに頭を下げた。

痛すぎる敗戦で西武との差は1・5差。西武が残り2試合を全敗し、楽天が29日からのソフトバンク2連戦、10月2日オリックス戦に全勝しなければ2年連続のCS進出はかなわない。崖っぷちの状況だが、石井GM兼監督は「追い込まれた立場ではありますけど、まだチームとしてやるべきことができる。最善の努力をして、しっかりと向かっていきたい」。わずかな可能性にかけて、目の前の試合に挑む。【湯本勝大】

○…楽天岸が、1発に泣いた。5回1死走者なしでカウント1-1から平沼に浮いた128キロチェンジアップを右翼席へ運ばれた。先制を許しても、表情を変えず、丁寧にコーナーを突く投球を続けた。「打たれたらしょうがないと思って、気持ちを込めてひたすら腕を振りました」と8回5安打1失点。114球の熱投も10敗目。通算150勝の節目はお預けとなった。

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