未完の大器がプロで花を咲かせる。ソフトバンクからドラフト5位指名を受けた亜大・松本晴投手(4年=樟南)と、同育成ドラフト9位指名の重松凱人外野手(4年=戸畑)が28日、東京・武蔵野市の同校で指名あいさつを受けた。
松本は、亜大の大先輩のソフトバンク東浜への弟子入りを希望した。「亜大には、東浜さんの伝説がたくさん残っているんです」。在学中は、その存在を意識しながら練習に励んできた。「チームはいつも練習の後にウエートでした。でも東浜さんはウエートをしてから練習。意識をもって取り組んで、いつも最後まで残って練習していたと聞きました」。松本は1年春からリーグ戦デビューを果たしたが、その後はケガとの戦いだった。1年冬には左足首を手術、3年4月には左肘のトミージョン手術を受けた。それでも、先輩の練習への取り組みを参考に、いつも遅くまで練習。後輩たちからも「晴さんはいつも遅くまで1人で練習していました」と、手本になる存在に成長した。
早くもソフトバンク藤本監督は1軍キャンプ同行を示唆している。「もう肘の状態は問題ない。入団までの期間、しっかりとスタミナをつけて投げる体力をつけて、東浜先輩にトレーニングやピッチングのことを聞きたい」と、先輩と同じユニホームを着る日を心待ちにした。
福山龍太郎アマスカウトチーフ(46)は「タイプ的には(元ソフトバンク、巨人の)杉内投手のよう。フォーム以上にボールが来る。杉内のような投手を目指してほしい」と期待した。
大学4年間でリーグ戦出場7打席でわずか1安打の重松の実力はベールに包まれている。実績こそないが、福山アマスカウトチーフらは、その潜在能力にほれ込んだ。「リーグ戦にはほとんど出場していませんが、練習を見て、打つ力、飛ばす力、走力。そのデータは、すべてにおいてトップランクなんです」と明かした。
身長187センチと長身で、50メートル走は5秒9。チームメートで中日からドラフト5位指名を受けた田中幹也内野手(4年)とひけを取らないスピードだ。中学時代は北九州中央シニアでプレーしながら、平日は陸上部に所属。中学2年でハードル種目全国3位に輝いた。並外れた身体能力で、足りないのは試合経験だけ。重松も「3、4軍でしっかりとアピールをして、支配下選手を目指したい」と意気込んだ。
松本、重松の2人の初々しい笑顔を見つめ、福山アマスカウトチーフは「可能性がある2人。魅力満載の原石ですね」と評した。原石が華々しく輝くときは、そう遠くはない。



