「打て」。わずか2文字の言葉がずきゅんと胸に響いた。10日、都内で行われたトークショー。巨人元木大介作戦兼内野守備コーチ(50)が小林誠司捕手(33)にひと言のコーナーで、発した言葉。小林も「打ちます」と力強く応じたが、来季に向け期するものがある。

今季は60試合に出場も88打数13安打で打率は1割4分8厘。3年連続で2割に達しなかった。既にベテランの域だが「特に痛いところや年齢で落ちてきた部分は感じない」とする一方で「ただ時間だけが過ぎて、年齢を重ねてきている感じ」と、ここ数年の手応えについて本音が口を突いた。

だからこそ契約最終年の来季は「結果を残したい。もう後がないですし、必死にやるしかない」。打率など数値的な目標を問われたが「それは毎年言われるけど、数字というより、与えられたところでしっかり結果を出すしかない。心も体もそうですけど、そういう準備をしっかりしていきたい」と鬼気迫る思いだ。