新アニキにトランスフォーム! 阪神は23日、恒例イベント「ウル虎の夏」用のユニホームを発表。今年は近未来をテーマとし、阪神の新時代を表現するデザインになった。

モデル役の大山悠輔内野手(28)はチームと自らの進化を目指すことを宣言。岡田監督から4番の最有力に挙げられており、チームを引っ張る近未来型アニキになる。

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背番号を囲む白いサークルがピカピカと発光しているように見える。大山の背中はいつもより大きく見えた。まばゆい未来への希望が込められた23年版ウル虎ユニホームに、背番号3が力強く呼応した。

大山 今年から監督が代わって、チームも変わってくる。どうなるのかファンの皆さんも楽しみだと思いますけど、選手の僕たちも、どうなるか分からない楽しみでもある。いい方向にいけるように頑張りたい。

球団の担当者が強調したのは近未来と「虎」にもかかったトランスフォーム。コロナ禍が明けていく希望や、岡田新監督を迎えてダイナミックに変革していく未来図を表現。今のチーム状況にマッチしている。

大山にとっても節目の1年になる。佐藤輝と繰り広げてきた4番争いだが、岡田監督は「4番一塁・大山」の構想を描く。第1次政権で「アニキ」こと金本知憲を3番から4番に変えたように、猛虎軍団の顔になるべき存在と期待をかける。4番について「何も聞いていないしシーズンも始まっていない。しっかりと準備をしていきたい」と冷静に受け止めるが当然、変わりゆくチームの象徴になる覚悟はある。

大山 変わらないといけない、超えないといけないところはたくさんある。新たにこうした方がいいなというところも出てくる可能性がある。年齢も上になってきたので、自分だけじゃなくて(ほかの)選手がどういう風に動いているのか、困っていないかとかを敏感に感じ取って、変えていきたいと思いますね。

21年のウル虎シリーズではDeNA相手にサヨナラの中前打。「あの試合は覚えている。やっぱり勝つことが大事」。今年からキャプテン制はなくなったが、18年ぶりの「アレ」のために進化形アニキになって先頭に立つ。虎の新時代へ、セ界中全部変えてしまうつもりだ。【柏原誠】

▽阪神青柳 ウル虎はスタンド全体で盛り上がる雰囲気。こういうユニホームを着てファンの人がかっこいいと思ってくれたらそれが一番。かっこいいと思ってもらえるようなプレーをしたい。自分は毎年進化し続けないといけないと思っている。去年と一緒だったら今年は勝てないので。

○…小野寺暖外野手が大山との胸郭トレでレギュラーを狙う。オフは大山と胸郭の可動域を広げるなど、みっちりトレーニング。「ちょっとスイングも柔らかくなった。キャンプの打撃が楽しみ。レギュラー取ることが一番の目標です」と意気込んだ。今季から背番号97から60へ変更。現役引退した元ソフトバンク中谷とは、阪神時代毎日キャッチボールをした思い出がある。「『ぼくが60つけます』と言って、それをかなえることができて中谷さんも喜んでくれた」と活躍を誓った。