バズーカ砲だ! 阪神新外国人のジェレミー・ビーズリー投手(27=パイレーツ3A)が、剛球連発でセットアッパー入りを猛アピールした。沖縄・宜野座キャンプ第1クール最終日の2日に来日初のブルペン入り。まるでミットが破裂するような衝撃音を響かせた。自信のあるスプリットなどを交えて29球を投げ、初日ながら最速91マイル(約147キロ)を計測。視察した巨人樽見金典スコアラー(54)は「バズーカみたいな真っすぐだった。腕の振りが強い。ドンとくる」と警戒感を強めた。

「(日本のボールは)アメリカのボールよりもすごく良い。握ってきたボールで一番。引っかかる分、曲がりやキレも良い」。日本球との相性にも手応え十分だ。

191センチ、109キロの大型ながら、小さいテイクバックから豪快に投げ込むフォーム。ブルペンで投球を確認した岡田監督も、ニヤリと笑った。「ちょっと特徴があるよな、バックスイングが。野手(投げ)やなあ、小さいからなあ。(打者は)タイミングが取りづらいかもわからんなあ」。

投球後には捕手を務めた坂本や安藤投手コーチらと積極的に会話。「いっぱいコミュニケーションを取ることで仲良くなれますし、良い関係を築いていける」と、一日も早くチームに溶け込みたい意欲を見せた。

この日は終始穏やかな表情だったが、入団会見ではマウンド上での自身を「感情を出すタイプ」と明かしていた。「ブルペンでは自分の調整、練習が目的になるけど、向こう(グラウンド)は戦いの場。ゲームになってきたら感情も出すし声も出す。すごくうるさくなってしまうと思う(笑い)」。実戦形式が増えるキャンプ中盤では“吠えるビーズリー”も予告。闘志全開のセットアッパー誕生の予感だ。【波部俊之介】

◆ジェレミー・ビーズリー 1995年11月20日生まれ、米ジョージア州出身。クレムソン大から17年ドラフト30巡目で、エンゼルスに入団。マイナーを経て20年にダイヤモンドバックスに移籍し、同年8月メジャー初登板。21年はブルージェイズに移籍。22年8月にパイレーツ移籍。メジャー通算24イニング2/3で奪三振は33を数え、奪三振率は12・04。191センチ、109キロ。。右投げ右打ち。

▼中日加藤スコアラー(ビーズリーについて)「中継ぎですよね。(枠に)入ってくるんじゃないですか。パワー系であるのは確か」

▼DeNA新沼スコアラー(ビーズリーについて)「脅威ですね、脅威。球も強そうだしフォークもあって空振りも取れそう。いいピッチャーだという感じですね」

▼広島岩本スコアラー(ビーズリーの直球について)「去年からいたケラーのような伸びがあるのでは。重そうな感じもするしファウルや空振りを取れると思う」

【関連記事】阪神ニュース一覧