15年ぶりに阪神で指揮を執る岡田彰布監督(65)が、オープン戦初戦のヤクルト戦(浦添)に5-2で勝利した。この時期の勝ち負けにはこだわりのない指揮官だが、就任した昨秋からたたき込んできた岡田野球の浸透に目を細めた。

6回2死一、二塁、打者は8番坂本の場面だった。糸原の代走で起用された二塁走者熊谷が、投手金久保の2球目の暴投が一塁側ベンチ前まで大きく転がるのを見て、迷わず三塁ベースを蹴って本塁へ生還した。「あの練習しとったのにな、オレらはな」。キャンプではチーム全体として捕手が後逸した後もホーム生還を許さない練習を行っていた。守備の意識を高める練習が早速、走塁にも生きた形だ。

熊谷は終盤の代走要員としてすでに1軍入りを内定させている。期待通りのプレーに指揮官は「足の速いやつは自分の持ち味をな。ああいう時に生かせたらいい」と目を細めた。もう1人のスペシャリスト枠植田はこの日、2番二塁でスタメン出場。振り逃げで出塁した3回には刺されたが二盗を仕掛け、ヤクルトドラフト1位右腕吉村のクイックなどの対応力をあぶり出した。さらに5回には左越え2点適時二塁打を放ち、バットでもアピールした。

投手も野手も熾烈(しれつ)な1軍争いになっており「今のところそうやな」とうれしい悩みは続く。26日は名護で新庄監督率いる日本ハムとキャンプ最後のオープン戦に挑む。【石橋隆雄】

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