ソフトバンク有原航平投手(31)が、日本ハム時代の20年以来4年ぶり開幕投手に意欲を見せた。25日、福岡・筑後市のファーム施設で自主トレを公開。3月29日の敵地オリックス戦について「もちろん、投げたい気持ちはある」ときっぱり言った。米レンジャーズから移籍1年目の昨季はチーム唯一の2桁10勝をマーク。小久保裕紀監督(53)がローテ入りを確約するなど信頼の厚い右腕が、新生ホークスの船出を白星で飾る意気込みだ。

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感情をあまり表に出さないニヒルな男も、やはり「開幕投手」となれば特別な思いを抱いているようだ。

「チームを代表して(シーズンの)第1試合目を任されるというのはあるので、普通の1試合とは違うものがある。もちろん、(開幕に)投げたいというのはあります」

キャンプインまで残り1週間。例年以上のコンディションの仕上がりにも納得している。今季は先発の軸としてフル回転を誓う。昨年11月からウエートトレーニングに励み、平均球速の向上やシーズンを通してローテを守り抜く体力面の強化など、地道にトレーニングに励んだ手応えもある。小久保監督は就任直後から早大の先輩でもある和田とともにローテ入りを確約。「チームの軸としてしっかり頼むぞ、という風に言っていただいたので、本当にうれしかった」。喜びだけでなく、右肩にかかる大きな責任も痛感している。

開幕投手の大役となれば日本ハム時代の20年以来、4年ぶり3度目となる。過去2回はともに黒星を喫しているだけに「期待に応えられなかったという気持ちはあります。次にそういう舞台がくれば、しっかり勝ちたいな、と思います」と口元を引き締めた。今季の開幕カードは、リーグ3連覇のオリックスと敵地京セラドーム大阪で対戦。昨季の同戦は7月25日に移籍初完封をマークするなどチーム最多の3勝を挙げ、防御率2・25の好相性を誇る。

この日は所用のあった大阪から新幹線で移動。大雪の影響で約2時間ほど遅延するハプニングもあった。練習は筋力トレーニングやキャッチボール、ランニングなど軽めの調整で切り上げたが、仕上がりに問題はない。「いつでも投げられる状態」とキャンプインまでにブルペン入りも予定している。開幕候補のライバル和田にも「すごい投手なので、負けないように頑張りたいと思います」とニヤリと笑った。【佐竹英治】

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