自身通算4度目の先発マウンドに上がった阪神及川雅貴投手(23)が投打の活躍で、先発初勝利を挙げた。甲子園球場100周年のメモリアルシリーズ第2戦。5回に自身の暴投などで2失点したが、4回までは三塁すら踏ませなかった。「100周年の前日で、ある意味節目の日でもあった。チームも勢いに乗ってますし、連勝で来ていた。流れを崩さずによかった」。5回4安打2失点。今季初先発で敗戦した巨人相手に、リベンジを果たした。
バットでも湧かせた。初回2死満塁。「三振だけはしないように」とグリフィンの148キロ速球を左前に運んだ。これがプロ初安打で初適時打となった。3回には内野安打も放ち、2安打1打点。高校野球さながら、投打での躍動だ。
横浜高2年時も夏の甲子園100回大会に出場した経験があり、登板前から「縁があるなと思います」と語っていた。高校時代は3年間で3度甲子園に出場。しかし、3年春の明豊戦では3回途中5失点で敗戦するなど、納得のいく投球は出来ず。阪神入団直前の仮契約では「悔しい思いは晴らしていかないといけない」とも宣言していた。
それでも、いま最初に浮かぶ「甲子園の思い出」はすでに塗り替えられた。
「1番はリーグ優勝。やっぱり巡り合わせで、すごい確率なので。18年ぶりの優勝で、自分がプロ5年目で在籍していて。そこに甲子園でとなればなかなか経験できることじゃない」
悔しい思いもたくさんしてきたマウンド。だが今では「悪いイメージはないかもしれない」とも語る。入団前に語った悔しさは、自らの力投で払拭してきた。
勝利記念球は両親に送る予定。岡田監督は「自信にはなると思いますけどね」と今後に期待を込めた。涙も汗も流した聖地で、またひとつ節目の白星を挙げた。【波部俊之介】



