テルが止まらん! 阪神佐藤輝明内野手(25)が2戦連発の8号3ランをぶっ放し、試合を決めた。1点リードの5回1死一、二塁からバックスクリーン右横にズドン。7戦連続マルチ安打となる猛打賞で自己最長更新の13戦連続安打。後半戦打率5割1分3厘で10戦連続得点と加速を続ける。チームは8連勝ストップから一夜明け、今季16度目の完封勝利。3カード連続の勝ち越しを飾った。三つどもえの首位争い、テルが猛虎を頂点へ押し上げる!
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佐藤輝が左膝を沈ませバランスをとった。簡単に崩れない。1点リードの5回1死一、二塁。左腕ケイの外寄り低め153キロはツーシーム気味の軌道で来た。「真っすぐにも変化をつけてきていた」。それでも絶好調男にわずかな変化は通用しない。「うまく反応できた」とバットの芯で捉えた。打球がバックスクリーン右の座席に弾むと、右腕を伸ばして喜びを表現した。
「早めに次の1点を、という気持ちでした。最高の当たり、最高の結果になって良かったです」
4月5、6日のヤクルト戦以来、今季2度目の2試合連発。8号3ランで突き放し、岡田監督も「大きかった」とうなずいた。4回、7回の右前打と合わせて今季4度目の猛打賞。13試合連続安打で自己最長を更新した。7試合連続1試合複数安打と、1本で終わらない怖さも備える。後半戦は打率5割1分3厘、3本塁打、11打点。「打てない時期もありましたけど、しっかり練習して良い結果につながった」と納得顔だ。
ある決断から波に乗った。7月19日からの甲子園9試合は佐藤輝にとって鬼門だった。左打者には強い浜風が難敵となるホーム。「甲子園は風がね…」と珍しい弱気発言も1度や2度ではなかった。フォーカスしたのは「しっかりミートすること」。ひそかに長打への欲を捨てていた。
このマインドチェンジで強引さが消えた。「いい見逃し方もできている」と自己分析する。出場試合数以上の三振を喫しているが、連続試合安打を続ける直近13試合は8三振にとどめている。好球必打を徹底し、自分のポイントでボールを捉える。長打への欲を捨てたことで、むしろ本塁打が増えた。岡田監督も「楽に打ってるよな。そんなん力なんかいらんのやから」と認める。8月は4戦3発。量産態勢に入った。
前夜に連勝が8でストップ。一夜明け、仕切り直しの一戦で完勝に導いた。4番に呼応し、チームは3試合ぶりの2桁安打。ゲーム差は首位広島と1・5、2位巨人と0・5をキープした。三つどもえの争いで上位にピタリ。6日からの9連戦へ「良い試合をしてもっと勝ちを増やしたい」と力強い。4番が奪首ウイークの先頭を走る。【中野椋】



