阪神が11日にも自力Vが消滅する危機に立たされた。首位広島との直接対決は2回に佐藤輝が先制決勝の適時失策を犯し、打線も今季初登板の森に白星を献上するなど見せ場なし。先発村上も5回4失点と踏ん張れず完敗した。敗因を問われた岡田彰布監督(66)は3度「そういうこと」と繰り返し、会見は今季最短の30秒で終了。勝てば1ゲーム差に迫れたが痛恨の3差に拡大。逆転リーグ連覇へここが踏ん張りどころだ。

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岡田監督はぶぜんとしながら「そういうこと」と3度繰り返した。「佐藤輝の失策が痛かった」と問われると「そういうことやろ」と即答。「取れるアウトを確実に取らないといけない」の問いにも「そういうことやろ」。さらに「村上も無失点か1失点かでは変わってくる」にも「そういうことやんか。それだけやん」と続けた。囲み取材は今季最短の約30秒で終了。静かに会見場を後にした。

指揮官が同調したのは自滅したシーンだ。2回の守備。2死一、二塁で林の三ゴロを佐藤輝が一塁へ悪送球。大山が触れることすらできない大暴投になった。ボールは一塁側のスタンドへ飛び込み、二塁走者が生還。村上は先制点を献上した。佐藤輝は後半戦13試合で7失策とミスが多発。17個目の失策も12球団ワーストだ。指揮官は普段から「普通のことを普通にやるだけ」と何度も言ってきた。長期ロード中の京セラドーム大阪は昨年5戦全勝で、22年から7連勝中だったが、この日はその「普通」ができなかった。

打線も今季初登板初先発の広島左腕、森の前に空転した。0-4から中野の適時打で1点を返した5回。なお2死二、三塁で3番森下が左飛に倒れた。一打出ていれば勝敗も分からなかった場面にファンは大きなため息吐息。森下は8回に適時打を放ったが、時既に遅しだった。逆に虎の投手陣は村上や伊藤将らが攻め続けられて被安打16。6失点という数字以上に圧倒された。勝てば1ゲーム差に迫れた広島との直接対決だったが3差に広がり、11日にも自力優勝の可能性が消滅する危機に立たされた。

上位2強との6連戦で広島とは2試合、1ゲーム差で追う2位巨人とは12日から敵地で3連戦が控える。岡田監督は「いろいろ言うたらお前、まだ明日あさって試合あるから、分かってしまうやんか」と手の内を隠した。残り40試合。踏ん張りどころが来たことは間違いない。「普通」を体現してコイに食らいつき、何としても今日10日の第2戦は取りたい。【中野椋】

▼佐藤輝(2回に悪送球で先制点を献上)「反省してしっかり練習します。切り替えて集中して頑張ります」

○…阪神は11日にも自力優勝の可能性が消滅する。

条件は10、11日に広島に対して●●もしくは●△のとき。いずれの場合も、広島が阪神との直接対決残り6試合に全敗しても、それ以外のカードに全勝すると、阪神が残り試合に全勝しても勝率で上回れないため。

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