<プロ野球ドラフト会議>◇24日

花咲徳栄(埼玉)の石塚裕惺内野手(3年)に対して巨人と西武がドラフト1位で再入札し、巨人が交渉権を獲得した。

高校生NO・1遊撃手と評価されている。9月のある日、こう話した。

「光栄で、とてもうれしいことではあるんです。でもなんか、なんて言うんすかね、あんまり言われたくないです」

なぜ。

「恥ずかしいというか、なんて言うか、それで変な空気になるのがイヤで。仲間と一緒に3年間過ごしてきた中でみんなと同じ目線でいたいというか」

偽りはない。甲子園は初戦敗退だった。アルプス席へのあいさつを終え、同じくプロ志望届を出した岡山稜投手(3年)のもとへ真っ先に向かい、肩を抱いた。

「投げさせてあげられなくてごめん」

その言葉に普段はクールな岡山が号泣した。なぜ岡山のもとへ。

「秋、春、夏とあまりメンバーの変動がなくて、ずっと一緒に戦ってきたメンバーでした。接戦で負けて、甲子園の舞台でもフィールドで戦えたのが9人だけで、それが本当に申し訳なくて、岡山にはそれまで何度もピンチを救ってもらっていたのに」

18歳にして人の機微に触れられる、そんなドラフト1位だ。【金子真仁】