京大は2連敗で第1節の勝ち点を落としたが、京大総長賞受賞の右腕が昨季春秋連覇の関学大打線を相手に3回1安打無失点の好救援を果たした。
6回から4番手櫛田琢人投手(3年=加古川東)は最速130キロの直球と100キロのスライダーを交え、打たせて取る投球を披露した。
3点差の6回2死には中越え三塁打を浴び、2死三塁で相手の4番を空振り三振に抑えると、7回は3人を計8球で打ち取った。8回はいきなり先頭打者に「タイミングをずらした」スライダーで空振り三振に。続く打者を左飛、中飛で抑えた。
入学時、硬式野球部入部を試みたが、留学経験者はおらず、1年間は軟式野球部ウッドストックに在籍。下級生ながら完封もした。オーストラリアへ1カ月の留学を終えた昨春、硬式野球部に入部。「リーグ優勝に向かって、強い相手にぶつかって何回も打ち砕かれて…。それでももう1回たち上がって立ち向かう日々に、充実しています」。
1年次の23年には、入学時の健康診断と同時に同大学が義務づける救命救急講習に参加。その後、偶然遭遇した心肺停止の男性へ心肺蘇生を行い、一命を取り留めた。その行動を受け京都市消防局から感謝状が贈られ、京大総長賞も受賞。この日は「自分の投球でチームに流れを持ってこられるように、絶対無失点で。1人でも多く、京大野球部のファンを増やしたい」。スコアボードに「0」を刻み続けていく。【中島麗】
◆櫛田琢人(くしだ・たくと)2005年(平17)2月28日生まれ、兵庫県西脇市出身。重春小2から第三野球部西脇で野球を始め、西脇南中で軟式野球部に所属。加古川東2年秋から背番号4で内野手としてメンバー入り。投手転向の3年春から背番号10。京大では2年春に初登板。175センチ、63キロ。右投げ左打ち。



