強敵日本ハムに勝った5位西武に“真夏のカイダン”が待っていた。

1点リードの9回表、クローザーの平良海馬投手(25)が初球を投じた後、スコアボードの表示が消えた。ネット裏の諸室の電気も消えた。場内にはアナウンスも響かない。西口文也監督(52)は「ベンチの照明はちょっと落ちました」と振り返る。

非常灯でベルーナドームは十分に明るいものの、まさかの停電になった。審判団が協議し、4分後に試合は再開した。ボールカウントも表示されず、審判は丁寧に進め、ベンチからも声で示した。

珍しい展開にも動じず、西武はそのまま勝利。西口監督は「動揺なんてあれくらいじゃしない。もっと早い回だったらいろいろ困ることもあったかもしれないけど」と振り返った。

とはいえベテラン炭谷銀仁朗捕手(38)も「こんなの初めて」と驚くハプニングだ。

殊勲打の渡部聖弥外野手(22)らのヒーローインタビューも行えず、西武ファンたちはその分「2次会」で盛り上がる。

そのころ、選手たちは冷房の余韻が少しだけ残った長い“階段”を上ってロッカーへ。しかしながら安息の地も停電中で非常灯しか付いていない。

汗びっしょりの選手や首脳陣たち。でも浴室も“怪談”のごとく真っ暗だ。右翼でハッスル守備をした外崎修汰内野手(32)は「ちょうど高松がいて、高松がスマホで照らしてくれたので入れました」とさっぱりできた様子。しかし、どうやらドライヤーは使えなかったようだ。

試合終了直前のハプニングに、スタッフも周辺情報を収集しきれず「信号ついているのかな?」と安全運転への意識を高めながら帰路へつく選手もたくさん。非日常の意外な形で、汗だくで輪を深めた選手たち。獅子の「肝が試される」シーズン大詰めに入って行く。【金子真仁】

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