日本ハム伊藤大海投手(28)が29日、苫小牧市内で行われた、恩師の北洋大(当時苫小牧駒大)大滝敏之監督(71)の勇退パーティーに出席した。駒大中退後、受け入れ支えてくれたのが同監督。同大学は今秋を最後に休部となったが、今後も語り継がれるよう、自身が活躍し続けることを誓った。

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出直しの機会と環境を与えてくれた恩師に、伊藤は心から感謝した。駒大を1年時の10月に中退。半年の“浪人期間”後、受け入れ支えてくれたのが大滝監督だった。伊藤は「監督がいなければ今の僕はいない。“腐るんじゃないよ”というような言葉で支えてくれた。『粘り強さは気迫から』と、ずっと言われてきた。その大切さは年を重ねるごとに感じている。すごく感謝してます」と思いを伝えた。

苫小牧駒大に再入学後、連盟規定により1年間は公式戦に出場できず、練習のみ。「練習試合では相手の監督さんにわざわざお願いしに行ってくれて。『出してもいいか』と。僕のモチベーションが切れないようにずっとしてくれていた」。温かい思いを強く感じながらの大学生活だった。

2年の全日本大学選手権で同監督に全国1勝をプレゼント。20年10月26日、日本ハムからの1位指名後は同監督とがっちり握手し、同大学初のプロ野球選手となった。1年目から5年連続で規定投球回をクリアし、21年東京五輪、23年WBC優勝に貢献。今季は2年連続の投手2冠に沢村賞、ゴールデン・グラブ賞、最優秀バッテリー賞をつかんだ。恩師勇退に花を添えて「少しは恩返しになったのかな」と、控えめに話した。

原点の一つともいえる同大学野球部の休部に「寂しいですね」と素直な気持ちを吐露。「でも、しっかり大学の名前を背負って戦っていきたい」。自身が第一線で投げ続ける限り、母校の名は語り継がれる。【永野高輔】

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