中学硬式野球の日本一を争う決勝戦は、創部3年目で初優勝を目指す多摩川ボーイズ(東京)と4年ぶり2度目の制覇を狙う取手リトルシニア(茨城)の顔合わせになった。ボーイズリーグとリトルシニアの頂上決戦は4年ぶり。決勝戦は休養日をはさみ17日午前11時から東京ドームで行われる。
▼準決勝
多摩川ボーイズ(東京)11-5愛知西リトルシニア(愛知)
取手リトルシニア(茨城)3-1青森山田リトルシニア(青森)
【多摩川は5回に一挙9点】
多摩川は先制を許した。愛知西の1回裏1死一、二塁から4番金森大輝(3年)の中前打、6番河辺翔汰(3年)の三塁打で3点を奪われた。
反撃したのは5回表1死から代打攻勢で薄田翔太(3年)、和田拓人(3年)の連打で一、三塁。井端巧(3年)が右犠飛、2番堀之内拳(3年)が左前打で1点差とした。
なおも3番小池樹里(3年)が中前打、4番関蓮太郎(3年)が四球で満塁とすると、そこから4連続押し出し四死球。代走で出場の藤森輝(3年)の走者一掃の右二塁打も飛び出し、この回9点を挙げて流れを大きく引き戻した。
6回表にも2点を追加。その裏に2点を失ったが、5人の継投で快勝した。昨年の準決勝敗退を上回る決勝進出を果たした。
愛知西は先発水野瑛太(3年)が4回まで無失点投球。5回にけん制で誘い出した走者をアウトにできなかったのをきっかけにリズムを崩した。それでも初出場で4強入りする大健闘だった。
【取手は4番塩田の犠打が分かれ目に】
1点を追う取手は4回裏1死から、2番藤田碧巴(3年)と3番三ツ井蓮主将(3年)の連続二塁打で同点とした。
6回裏には先頭の藤田が左前打、三ツ井が四球で一、二塁。4番塩田宗佑(3年)は一塁線に沿うように送りバントを転がすと、一塁手は見送ってファウルにするか、捕球して打者走者をアウトにするか判断を迷ったように、はじいて無死満塁(記録は失策)。5番寺田塁(3年)はワンバウンドする変化球に空振り三振に倒れたが、暴投となり勝ち越した。
なおも1死二、三塁で6番押田佑隼(3年)は「犠牲フライを狙いました」と高めに狙いを定めた。バックネット方向に2本ファウルを打ち上げると「思ったより直球が伸びている」と、スイング軌道を修正。最後はレフトに犠牲フライをはじき返した。
取手の先発マウンドに上がった寺田は、前日の準々決勝は大阪柴島ボーイズに4回6失点で降板した。一夜明け、石崎学監督は「40球の球数制限なので、2回は投げて欲しい」とエースの奮起に期待。寺田も「この大会はいい投球ができてなかったのですが、今日は球速も出ていたし、ストライクもとれた。低めに集まったのがよかった」という投球で、期待通りに2回を無失点に抑えた。
3回表からは今大会好調の笠原優貴(3年)が継投。いきなり1点を失ったが、その後は走者を許しながら追加点を許さなかった。笠原は「いい打線が相手でも、どんどん押していったのがよかった。全国大会で投げるうちに、今まで以上にキレのいいボールが投げられるようになりました」と、大会を通じて急成長している。
【青森山田は追加点が奪えず】
青森山田は2年前に続き3位に終わった。3回表に交代直後の笠原から渡辺一真主将(3年)が三塁打、3番八戸颯士(3年)のスクイズで先制したが、追加点が奪えなかった。この日先発の左腕成川蒼空(3年)をはじめとする豊富な投手陣と強力打線で、リトルシニアの全国選抜大会、日本選手権でも優勝候補に挙げられながら、頂点に届かなかった。
この試合3安打と奮闘した渡辺主将は「取手シニアは打線に切れ目がないし、投手も高さを間違わない強い相手でした。目指していた日本一になれなくて悔しいです。このチームはみんなが人のために頑張れた。勝ちたかったです」と話した。



