三塁走者の西武岸潤一郎外野手(29)は瞬時に覚悟を決めた。1点リードの6回1死満塁。先制打の仲田慶介内野手(27)が左翼へフライを上げた。行く-。「乗ってる慶介があそこまで打ってくれて。(日本ハム左翼)水谷も完璧に後ろから入れてるわけじゃないと思って」。内野安打で一塁へヘッドスライディングしたばかりなのに、再びホームへ頭から。今度もほえた。
仲田とはベンチを温める試合もあった。チーム屈指の練習家の姿をずっと見てきた。だから「最高っすね。まじ最高っす」と照れずに後輩の活躍を喜べる。「今日の慶介が打った打球やったらセーフになれるんちゃうか」。そんな確信めいたひらめきさえあった。
1学年下の平沢、柘植らとともに西武の貴重な中堅世代だ。3人とも試合に出られない時もある。「でも僕らの世代が盛り上げていかないと」。ベンチの隅や後ろで、若手を引っ張るように盛り上げる。「僕らが若い時は岡田さんや熊代さんがそういう立場の時があって。今度は僕たちが」。ミドル世代が真っ正面から試合にのめり込んでいるから、西武は真夏まで上位にいられる。それを実証するような夜だった。【金子真仁】



