ロッテは4日、唐川侑己投手(37)が今季限りで現役を引退すると発表した。引退セレモニーは、10月3日のソフトバンク戦で行う予定。
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ロッテ唐川にとって忘れられない出会いがある。2年目を前にした09年の正月3日。千葉・成田山新勝寺で長嶋茂雄さんと言葉を交わした。「去年、何勝したの? いい勝ち方をしていたね。いま年はいくつ? 19歳か。とにかく頑張ってね」と激励された。知っていてもらったことが、励みになった。「頑張ろうって思いました。人を引きつけることは大事だと思います。長嶋さんのように、いいプレーをするだけでなく、見に来てくれた人に楽しんでもらうのも大事なので」。プロでやっていく指針になった。
11年3月11日、兵庫・明石で行われていた楽天とのオープン戦に先発した。6回を2安打1失点。「めちゃくちゃ調子が良くて、投げ終わりに裏でアイシングしていたら…」。東日本を震度7の地震が襲った。プロ野球の開幕も延期になった。千葉も被災地だった。そんな中で、自己最多の12勝を挙げた。「くしくも有事のときにパフォーマンスが上がるんですよ。(コロナ禍の)20年のときもそうでした」。理由はわからないが、根底にはファンのために、という思いが常にあった。
プレーを離れると素直で物おじしない愛嬌(あいきょう)のある性格だ。イベントで同席したアパホテルの元谷社長から、初対面だったにもかかわらず「引退した時には支配人の席を空けて待ってる」とラブコールを送られたこともあった。ファンを喜ばせたい思い。人を引きつける人柄。思えば、唐川にはミスターのイズムが流れていた。【14年ロッテ担当=竹内智信】



