田口良一(29=ワタナベ)は苦しみながらも連続KOで2度目の防衛に成功した。「このままではやばい。一から当てよう」と、ようやく7回に左ジャブでペースをつかんだ。8回には奪取戦で2度ダウンを奪った左ボディーを連発し、右目上からは流血させた。9回も猛攻に何度も抱きついてきた相手が、インターバル後に試合を棄権した。
9回までの採点でも1-2で負けていた。「圧に押されてのまれ、相手の土俵で戦ってしまった。足がまったく動かなかった」。実は最悪の状況だった。11月末に風邪をひいてこじらせた。
薬を5種類服用したが、風邪は3週間続いた。普通に練習できたのは10日前。最長8回のスパーはこなしたものの、量は減り、質も落ちた。「序盤からジャブとボディーが出ればもっと早く倒せた。最大の敵はコンディション。ハラハラさせて申し訳ない」と反省しきりだった。
内山と同じ8カ月ぶりの試合も、石原トレーナーは「ずっと練習していた貯金が生きた」と言う。朝のロードワーク後に自宅近くの公園で、ホームセンターで買ったハンマーを何百回と振った。子ども用の小さな鉄棒で足を上げての懸垂も日課。地道な努力の積み重ねが最後には防衛に導いた。
ライトフライ級はWBC木村にIBFで八重樫も王者になった。統一戦の期待にも「言うのは生意気だし、この内容ではとても勝てない」。実際の標的は24歳と若い強打の暫定王者ペタコリン(フィリピン)。「これに勝てば」と、まずは団体統一を熱望した。【河合香】

