WBO世界ミニマム級王者の山中竜也(22=真正)が、3月18日に同級4位モイセス・カジェロス(28=メキシコ)と初防衛戦を行うことが決定した。阪神・淡路大震災から23年の17日、神戸市内で発表。会場は神戸ポートピアホテルで、国内では2例目のホテルでの世界戦となる。昨年8月に福原辰弥(28)に判定勝ちして新王者となったが、左眼窩(がんか)底骨折の影響で休養。7カ月ぶりの試合に「気持ちは挑戦者でも、内容はチャンピオンらしく戦いたい」と話した。

 山中は震災から3カ月後の95年4月11日に生まれた。当時は警察官で、震災直後は検視官として奔走した山下正人会長(55)は「神戸で試合をして、地元への思いを伝えたかった」と明かした。豪華シャンデリアの下にリングを設ける予定で、ホテル側は「少しでも復興のお役に立ちたい」と説明。山中も「勇気と感動を与えたい」。地元神戸で、強い姿を見せる。【益子浩一】