WBO世界フライ級タイトルマッチで王者木村翔を判定で破り、世界最速タイの12戦目で世界3階級制覇を達成した新王者田中恒成(23=畑中)が25日、名古屋市内で畑中清詞会長(51)、同会長の息子でWBCユース世界フライ級王者畑中健人(20)とともに一夜明け会見を行った。

田中は前夜に試合のビデオを見たといい「いい試合とは思うけど、そんなにすごい試合をしたとは思わない。でも、会う人、会う人が『感動した』と言ってくれて、うれしいです」。激戦で腫れ上がった顔を隠すためのサングラスの下で、穏やかな笑みを浮かべた。またセミファイナルでプロ7戦目にして初のベルトを手にした畑中健は「ユースのベルトなので試合前はそんなに…と思っていたけど、実際にとると本当にうれしい。将来は恒成君と一緒に“ダブル世界戦”ができるよう、頑張っていきます」と話した。

元WBC世界スーパーバンタム級王者の畑中会長は「今、健人が言ったように、初の“親子鷹(だか)世界王者”や恒成とのダブル世界戦は、将来、必ずやります」と宣言。昨夜の美酒が残る赤い顔で高らかに誓った。