米総合格闘技UFCは18日(日本時間19日)に米カルフォルニア州にある先住民の島で、ナンバーシリーズのUFC249大会を決行する方針だ。

8日、米格闘技サイトMMAウイークリーが報じた。連邦政府により認められたサンタローザ・インディアン・コミュニティーのタチヨクト族に属するタチパレス・カジノリゾードが会場となるという。UFCデイナ・ホワイト社長(49)は6日のESPNのインタビューで「島を確保した。インフラは今構築中。この島で試合するつもり」と発言していた。

先住民の土地となるため、州知事による外出自粛要請に拘束されず、州スポーツコミッションの認可も必要ない。もちろん無観客試合で、医師の増加、衛生面の強化など万全の態勢で大会を開催するとしているが、UFC役員は同サイトの取材に対し「4月18日のイベント開催地は発表していない。そのため、開催地の臆測記事にはこれ以上はコメントしない」と慎重な言葉を続けた。

米プロレス団体WWEがフロリダ州のWWEパフォーマンスセンターで無観客の中、PPV大会や毎週のロウ、スマックダウン両大会の番組を配信している。ホワイト社長は「まず第一に、誰もが最初に始めることを恐れている。現実的に恐れていないのは私、そして(WWE会長)ビンス・マクマホンだけだ。人々はエンターテインメントなしで待機していると心を失い始める。解決策を見つけ出す必要がある」と強調した。またUFCは今後2カ月間、タチパレス・カジノリゾードでイベントを開催する方針だという。

なお、カルフォルニア州のスポーツコミッションは「弊コミッションは、イベントの場所に関係なく、4月18日のUFCイベントには参加しません。ギャビン・ニューソム州知事をはじめ、公衆衛生局や保健当局のガイダンスでは、新型コロナウイルスの感染リスクがあるイベントのキャンセルを勧告している。MMA業界も同じことをすべきだ」とコメントを出している。

新型コロナウイルスの影響で、UFCは3月21日のUFCロンドン大会を皮切りに3大会を延期するなど開催を自粛していた。