ボクシング日本バンタム2位大嶋剣心(26=帝拳)がタイトル初挑戦で同級王座を狙う。

5日に東京・後楽園ホールで同級1位沢田京介(33=JBスポーツ)日本同級王座決定戦を控えた4日、東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨んだ。リミットよりも100グラム少ない53・4キロでパスした沢田に対し、リミットでクリアした。

高校卒業後、陸上自衛隊に入隊し、2年在籍した元自衛官ボクサーで、17年7月から7戦連続無敗を続ける。19年11月以来となるリングが待望の王座挑戦となり「2年3カ月ぶりの試合で、僕のボクシングを皆に見せられなかったので、デビュー戦のつもりで挑んでいる」と平常心を貫いた。

既に前戦の段階で同級2位となっていたものの、日本王座の“迷走”が続いた。コロナ禍による王座戦中止、前王者の王座返上、負傷や体重超過による王座決定戦中止などが続き、昨年1月に当時の王者鈴木悠介(三迫)が引退後、1年以上も新王者が決まっていない。今回も昨年11月、沢田と同王座決定戦に出場するはずだった同級2位(当時)定常育郎(T&T)の減量ミスが起こり、ようやく繰り上がりで大嶋がチャンスをつかんだ。

2年3カ月間、黙々と自らのレベルアップに集中してきたという大嶋は「この間に伸びしろというか、成長もあるのと思うので、別人だと思ってくれれば。新しい大嶋剣心を見せられるんじゃないかと思う。スター誕生を見るくらいのつもりで(笑)。はっきりとした試合結果を見せるつもりです」と自信をのぞかせていた。