プロボクシング日本ライトフライ級王者川満俊輝(28=三迫)が豪華な練習パートナーとのスパーリング経験を胸に初防衛成功を目指す。4日、東京・後楽園ホールで開催されるWHO,NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXTのセミファイナルで同級1位安藤教祐(31=KG大和)との初防衛戦を控える。3日には東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、100グラム少ない48・8キロでクリア。安藤はリミットでパスした。

初防衛戦に向け、6日に東京ドームでWBA世界フライ級タイトル戦を控える王者ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)、挑戦者となる同級3位桑原拓(大橋)らとスパーリングしてきた。総スパーリング数は100ラウンドに到達したという。川満は「中途半端な気持ちなら足元をすくわれる。でも強い練習パートナーとやらせていただいて、気持ちも落ちることはなかった。地道に相手選手の心を折る僕のボクシングで、削って削って倒す。どんな場面でもあせらず、落ち着いて攻めていきたい」と口にした。

昨年12月、敵地で大内淳雅(姫路木下)に2回TKO勝ちし、日本同級ベルトを獲得した。同市出身で高校時代に切磋琢磨してきた元WBC世界フライ級王者比嘉大吾(28=志成)も獲得していない日本王座を手にした。比嘉の活躍に刺激されてプロ転向。2度目のタイトル挑戦で手にしたベルトだ。比嘉と同じく世界を目指している立場だけに、ようやく手にしたベルトを手放すつもりはない。

21年1月に46秒TKOで下している安藤との再戦となる。川満は「乗り越えなくてはいけない1戦。変わらず1戦1戦、大事に対策を落とし込んでやれた。今はすごく気合が入っている」と自信の表情を浮かべた。

一方、挑戦者となる安藤はリベンジに燃えている。初対決は秒殺TKOされているだけに「今回はしっかりとめちゃくちゃ対策してきた。あの負けからそのためにやってきたと思っている。あとは結果を出すだけ。ベルトを取りたい。リベンジでベルト奪取です」と気合を入れ直していた。【藤中栄二】