プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(32=大橋)が国内では自身初の公開計量でボルテージを上げた。
14日、名古屋・IGアリーナでWBA世界同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(30=ウズベキスタン)との対戦を控え、13日には試合会場のサブアリーナでファン公開の前日計量に臨み、リミット(55・3キロ)より300グラム少ない55・0キロでパスしたアフマダリエフに対し、井上は100グラム少ない55・2キロでそれぞれクリアした。
約1500人のファンが見守る中、計量後には恒例のフェースオフ(にらみ合い)も展開。約12秒間、視線を合わせて火花を散らすと会場は大歓声に包まれた。フェースオフ時、自ら求めた握手を笑顔で終えた井上は「この試合に対する自分のモチベーションの高さ、楽しみ、自然に(笑顔が)出たと思う。(アフマダリエフの肉体も)仕上がっていた。これからリカバリーしてだいぶでかくになると思う。楽しみ」と翌日に控えた決戦に向け、気持ちの高揚感を口にした。
今年5月の米ラスベガスで臨んだラモン・カルデナス(米国)戦では限定200人のファン公開計量に臨んでいたが、国内では井上にとって初めての試みだった。「(人数が)すごかったですよね。日本では初めて。この人数のお客さんが来てくれて。思った以上に盛り上がりましたよね。(気持ちは)いつもより段違いですよ」と声をはずませた。計量直前には着用していたTシャツを観客席に投げ込み、感謝の気持ちを行動で伝えた。
ファンからの大きな声援を浴び、パワーを得たことは間違いない。井上は「すごかったですね。段違いで(気持ちが)上がりますね」と笑顔を浮かべた。これまでも23年7月のスティーブン・フルトン(米国)戦、24年4月のルイス・ネリ(メキシコ)戦でも気持ちの高揚感を示してきた井上だったが「久びさですよね。この感じは。フルトン戦、ネリ戦、ある意味それ以上。実力的にはここ一番、評価しているし、自分のモチベーションにすごく出ている。段違いですね」と強い意欲を示した。
「キャリア最大の強敵」と位置づけ、アフマダリエフ対策を進めてきた。その名古屋決戦は、明日に迫った。井上は「違う井上尚弥と、生き生きした楽しそうな井上尚弥の両方をみてほしい。そんな自分に明日は期待したい。1ラウンドからヒリヒリする展開、楽しい展開、緊張する展開になると思う。そこを楽しみながら戦いたい」と決戦のリングを待ち望んでいた。

