日本相撲協会が15日、東京・両国国技館内の相撲教習所で相撲担当記者向けに「1日新弟子体験」を開催した。担当1年目の本紙記者(28)も挑戦し、午前7時半からまわしを締めて新弟子らと稽古に参加。座学とちゃんこも体験し、角界の恐ろしさを痛感した。

 ワクワク気分で教習所を訪れた。取材で何度も見てきた稽古を初体験。もちろん、まわしを締めるのも初めてだ。だが裸一貫、すがすがしい気分で向かった先は、地獄だった。早速四股を踏み、腰を下ろすと、後ろが気になる。食い込みすぎ? 見えてない? だがそんな余裕はすぐになくなった。膝は90度。すぐに汗がにじみ、膝が笑いだす。股割りでは力士にグイグイ押されて絶叫しそうになった。

 最後はぶつかり稽古。取材中、若い衆があと1歩で転がされる姿を見る度にヤキモキしており、気合を入れ直した。だが胸を借りたのは元普天王の稲川親方。朝青龍、白鵬をも破った元三役に意を決してぶつかるも「グニュ」。え!? 体が柔らかく、まっすぐ押せない。土俵際で残られると、もうお手上げだ。「力を抜くな、押せ押せ!」と叱られたが、全力なんです…。高校まで野球一筋、実はちょっぴりあった自信も、粉々に打ち砕かれた。

 新弟子に「きついですね」と漏らすと「そんなことない」と軽くあしらわれる始末。座学は睡魔との闘いに終始した。白米のノルマは1人2合。疲労でそんな食べられません。「土俵で稼ぐ」世界は、厳しい。恐れ入りました。【桑原亮】