今場所、大躍進の東前頭筆頭の琴勇輝(24=佐渡ケ嶽)が、自己最高位で勝ち越した。

 関脇豊ノ島(32=時津風)を、もろ手突きで起こしてからタイミングよく突き落とした。「集中して行けた。突いた後、しっかり反応できた。良かった」と満足そうだった。

 これで来場所の新三役は確実で、1横綱2大関を倒しており、初の三賞受賞の権利も手中に収めた。だが、当の本人はこれまで同様に「意識しない方がいい。余計なことを考えると、相撲が乱れるんで」と意に介さない。

 今場所のテーマは「出し切る」ことと置いている。「せっかく稽古してきたので、目の前の一番を、最後まで出し切っていきたい」と集中した。