西前頭筆頭宝富士(29=伊勢ケ浜)が、初白星にも反省を口にした。

 大関琴奨菊(32=佐渡ケ嶽)との立ち合いで右に変化してはたき込み、わずか0秒8で勝利。ギリギリまで悩んだ末の決断だったが「良くないですね。普通にやったら一発で持って行かれていたと思う。勝った気がしない」と、表情はさえなかった。

 だが、負けられない理由があった。左アキレス腱(けん)断裂の重傷で休場した、兄弟子の安美錦(37)と連絡をとったことを明かし「『あんな相撲じゃやめられないよ』と連絡がきた。安美関も復帰するつもりで頑張ってますから、自分も頑張ろう、いい相撲を見せられたらな」。安美錦が休場した3日目は横綱鶴竜(30=井筒)に敗れたが、一日遅れで白星を届けた。

 琴奨菊戦は正面から一方的に攻められて4連敗していたこともあり「安パイと思われているだろうから、自分も変化するんだと相手に思わせるのも大事。今場所はいろんなことを試してみるのもいいのかな」と、気持ちを切り替えた。