横綱白鵬(31=宮城野)が新関脇琴勇輝(24=佐渡ケ嶽)を下し、自身41度目の初日から8連勝とした。

 立ち合いでは左手をかざして右に動くと、強烈なかち上げを見舞って土俵際まで泳がせる。間髪入れずにのど輪で押し出す完勝だった。

 だがその直後、土俵の外で背中を向けた琴勇輝に猛然と迫った。2日目、4日目、5日目と連発したダメ押しともとれる行為を、再び行ってしまうのか-。と思われたが、われに返ったのか右手を挙げて自制。さらに琴勇輝を土俵内に呼び戻すなど、反省をアピールした。

 軍配後の一連の行為について、白鵬は「まあ、そんな感じね」と、闘争本能を必死で抑えたことを認めた。一方で、注文相撲に館内からはブーイング。琴勇輝にも「行ったら、いなかった。消えたと思った」といわしめたが「下から攻めようと思ってね。あとは右から」と、狙い通りの相撲に満足顔だった。