稀勢の里は過去8戦負けなしの新関脇魁聖を寄せつけなかった。

 右上手を引いた万全の形になるまで慌てず、最後は「太って201キロになっちゃった」という相手を、つり上げてからの寄り切り。「重いのは重いですよ」と言うも、力強さは際立っていた。実は14、15年と名古屋場所は2年連続で2日目に黒星を喫していた。この日の朝は相手になる若い衆が本場所の相撲で1人もいない中、土俵に入って稽古して過去の嫌な記憶を打ち消した。綱とり場所を冷静な取り口で連勝発進し「いいと思いますよ」。口笛を吹く場面すらあるほど、ゆとりがあった。