大相撲秋場所で大関豪栄道関が初優勝した。日本人力士が賜杯を抱くのは1月の初場所の大関琴奨菊関以来、今年2人目になった。1年で複数の日本力士が制するのは千代大海、魁皇、栃東が優勝した2003年以来13年ぶり。横綱白鵬関らモンゴル勢の隆盛から、初優勝力士が相次いで出現し、活性化してきた。
3月の春場所から大関稀勢の里関が安定した成績を続け、綱とりで注目を浴びた。昨年まで脇役に甘んじることが多かった日本人3大関が、それぞれに主役を務めた。今場所は関脇高安関が大関候補に名乗りを上げ、人気の遠藤関も奮闘した。
入場券完売を意味する「札止め」を15日間でマークするのは確実だ。史上最多の37度の優勝を誇る白鵬関が休場したが、影響を感じさせない盛り上がり。日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「本当にいい相撲が多い。(見ている人に)相撲が面白いというのを分かっていただけたら」と評価する。
角界は10年に野球賭博、11年に八百長問題と不祥事に揺れた。相撲協会は無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使った情報発信などで客層の新規開拓に努め、どん底から回復。さらにここにきて土俵の充実が目立つ。春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)が「上位の激しい争いが当たり前になった。(力士への注目も)人気先行から実力重視になってきた」と手応えを口にするように、人気定着へ期待が高まる。

