大相撲の二所ノ関一門の連合稽古が9日、東京都江東区の尾車部屋で行われ、左上腕付近にけがを抱える横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が三役との稽古を解禁した。

 これまで通り、左腕にテーピングを巻いた姿で最初に小結嘉風(35=尾車)を指名して、突き落とし。相手が足を痛めたため、出稽古に来た西前頭11枚目の石浦(27=宮城野)と3番続けて取ったが、3連勝すると相手を交代。最後は関脇琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)と10番取った。

 左が差せないと持って行かれる場面もあったが、琴奨菊の圧力を受け止めて、俵で踏ん張り返す地力も発揮。一門外から出稽古に来ていた横綱白鵬(32=宮城野)の前で、健在ぶりをアピールした。

 稀勢の里は「動きは悪くない。いい感じできた。強い相手とやれたことが収穫」と涼しい顔で部屋を後にした。