横綱鶴竜(32=井筒)が16年九州場所以来8場所ぶり4度目の優勝を飾った。勝てば優勝の結びの一番で豪栄道をはたき込みで下し、13勝1敗とした。圧力負けして下がった末のヒヤヒヤの白星に「相撲は最悪でしたが、何が何でもという気持ちでした」。

 前回の優勝以降、度重なる故障に悩まされ、4連続を含め休場が5場所。一時は進退問題まで浮上するなど「心が何度も折れそうになった」という苦難の連続を乗り越えた。「家族、そして応援してくれた多くの人に感謝したいです」。優勝決定後、花道を引き揚げる際、目に浮かんだ涙をこらえるように、口を真一文字に結んでいた。