西前頭3枚目の豊山(24=追手風)が、東前頭6枚目の千代翔馬(26=九重)を下して、今場所初白星を手にした。小手に振られながらも、強引に振りほどいて押し倒した。「長かったですね。勝つことの難しさというか」と、感慨にふけった。

 自己最高位の今場所は、横綱、大関ら上位陣との対戦が初日から続いていた。惜しい相撲が多かったが、あと1歩のところで勝ちを拾えず初日から9連敗。「あれだけ押し込んでも勝てなかったですから」と全敗もよぎったという。それでも「しっかり1日一番と思って」と腐らずに土俵に上がり続けた結果、待望の初日が出た。