西前頭3枚目竜電(28=高田川)が高安を寄り切り、大関戦初白星を挙げた。角界入りから苦節12年。我慢強い中卒たたき上げは、過去の大けがにも腐らずに番付を上げて、今場所で上位戦を初経験。黒星先行だが、ここから巻き返しを狙う。

◆竜電剛至(りゅうでん・ごうし)本名・渡辺裕樹。1990年(平2)11月10日生まれ、甲府市出身。池田小1年から柔道を始め、竜王中でも柔道部に所属し、3年時に県大会の90キロ超級で優勝。中2の冬に、現師匠の高田川親方(元関脇安芸乃島)から誘われて、中学卒業後に角界入り。06年春場所で初土俵を踏み、12年九州場所で新十両。ケガに苦しみ一時は序ノ口まで番付を落としたが、16年九州で再十両。今年初場所に新入幕昇進。得意はもろ差し、寄り。190センチ、149キロ。通算323勝244敗62休。