元幕内で東三段目33枚目の宇良(26=木瀬)が7戦全勝し、三段目優勝を飾った。西三段目81枚目輝富士との全勝対決。相変わらず低い踏み込みから、土俵中央で頭をつけ合い、相手の出方を見定めて、一気に前に出て押し出した。

「今日はさすがに緊張しました。優勝? いや~意識してしまった。平常心が一番なんですが…」と苦笑いした後「素直にうれしいです。序ノ口以来ですし、まさか優勝できるとは思わなかったので」。三段目とはいえ、序ノ口デビューの15年夏場所(7戦全勝)以来の優勝だ。

西前頭4枚目の昨年秋場所3日目から「右膝前十字靱帯(じんたい)断裂」で6場所連続休場。東三段目91枚目まで番付を落として復帰した先場所は6勝1敗だった。「まだ稽古を始めた時ぐらい。とりあえず出るという感じで、二番相撲で負けてスイッチが入ったというか…」。復帰2場所目で、あらためて順調な回復ぶりを示した。

初場所では幕下に番付が上がるのが確実だ。「今場所7番勝てて番付が上がる。そこにどのくらいのコンディションに持っていけるのか」。不安要素を口にしながらも、表情は明るかった。