大相撲の元関脇で東十両12枚目の豪風(39=尾車)が初場所10日目の22日、現役引退を表明した。9日目に8敗目(1勝)を喫し、負け越しが決まっていた。今後は年寄「押尾川」を襲名し、後進の指導に当たる見込み。

昨夜午後11時ごろ、師匠の尾車親方(元大関琴風)に「自分はもうすっきりしています」と電話で報告した。今場所が通算100場所目と長年にわたって角界で戦ってきた弟子の決断に対し、師匠も「俺から不満不平はない。あんな小さな体で戦えたのは、節制と努力のたまもの」とねぎらった。

中大4年時に学生横綱に輝き、2002年夏場所に幕下15枚目格付け出しで初土俵。02年秋場所で新十両、03年春場所で新入幕を果たし、08年春場所で新小結、14年秋場所には35歳2カ月の戦後最年長で新関脇に昇進した。

小柄ながら突き、押しを武器に、史上10位の幕内在位86場所、史上8位の幕内出場1257回と長く活躍した。