西前頭8枚目の朝乃山(25=高砂)が、幕内で10勝一番乗りを果たし、単独トップに立った。佐田の海をわずか2秒9で寄り切ったが、取組後に物言い。朝乃山の左足が先に土俵を割っているのではないかと、約2分半もの長い協議の末、1敗を守った。阿武松審判長(元関脇益荒雄)が言い間違え、場内騒然のハプニングがありながらも、平幕力士では07年秋場所の豪栄道以来、12年ぶりに11日目での単独トップとなった。この日は出場した関脇以上が全員敗れる、1場所15日制が定着した49年夏場所以降では初の波乱となった。

▼報道対応した尾車事業部長(元大関琴風)のコメント 優勝ラインは3敗まで下がる可能性もある。朝乃山は北天佑が(36年前に)大関に上がってきたころに似ていて、貴景勝のように変身する可能性が大いにある。まじめに稽古もするし出世する要素がそろっている。