大相撲元貴乃花親方(元横綱)の貴乃花光司氏(46)が、引退後初めてとなる単独CM出演で、豪快な書道パフォーマンスに挑戦した。

20日、都内でCM発表会に出席。ふるさと納税サイト「ふるなび」の新テレビCMで、黒と着物姿に身をつつんだ貴乃花氏は「久しぶりの和装で少し昔を思い出した。背筋が伸びる思いでやった」と神妙な面持ちで話した。

貴乃花氏の「積極的に地方創生に取り組んでいきたい」という意向と、同社の事業理念である「生まれ育ったふるさとや、自分の意思で応援したい自治体に寄付することで地域活性化を支援」が合致し、今回のCM出演にいたったという。

15秒間のCMが2種類あり、貴乃花氏がそれぞれ書道で「ふるなび」を「ふるなひ」「ふるなぴ」と書き間違え、照れ笑いを浮かべる内容。書道の経験がない貴乃花氏は「習ったことがなくて自己流で拙い字になってしまった。(撮影の)当日に書道の先生が来てくれて、先生の見本の字に近づこうと思ってやりました」と話した。

囲み取材で今後、俳優業に取り組む可能性を問われると「無理ですね。俳優さんとか想像できない」と笑顔で否定。発表会では実際に書道を披露し「今回(CMに)出演できてそれもひとつの挑戦で、これからも新たな挑戦をしたい」と挑戦の「挑」の字を書いたが、一方で新たな恋人の存在を問われると「ないです」と苦笑いした。

今後は相撲の普及に努めるため、全国で“巡業”を行う可能性も出てきた。「ふるなび」を運営する「アイモバイル」が今日20日から、北海道白糠町での土俵プロジェクト開催に向けた、クラウドファンディングを開始。同プロジェクトは町内の子どもを対象に、四股を踏むなどして相撲に触れ合う機会を設け、ゲストとして貴乃花氏を呼ぶ。

関係者によると「(3月に行った)『しこあそび』に近い企画を全国津々浦々でやりたい。その第1弾」と、白糠町でのプロジェクトが成功すれば、地方巡業のような形式で今後も実施していく可能性があるという。

クラウドファンディングの実施期間は19年内で、目標金額は3000万円。集まった資金は、土俵作りなどの経費を除いて開催地に寄付する予定だ。貴乃花氏はあくまでゲストとして招かれ、5月に設立した「一般社団法人貴乃花道場」とは無関係の取り組みになる。